カールじいさんの空飛ぶ家


※ネタばれとなる可能性があります。


昨日はファーストデーを利用して映画館へ。何か毎日が忙しい時はゆっくりできる時間があればいいのにと思うものなのに、実際に年末年始の店や図書館など閉まっていて、外は行楽客や帰省で混み合ってると何処に行っても混んでて、何かをするにしても不便だと何もできないような感じがして退屈になってしまったり。まぁ、それでも昔のことから考えればスーパーやデパートは早くから開くようになったしコンビニも増えてるから食べたい物を我慢しなければならないようなことが少なくなってきてるのは有難いことだけど。生活面では年末年始は大分過ごしやすくなったな。


そんな中で、身近な場所で手軽に行けるものであり、正月の気分を味わいたくないからその瞬間だけでも今の自分から脱出する意味合いもあり、丁度ファーストデーだったため映画を。当日に行こうと思い当たったためどれにしようか選んでみて、2012は気にはなってるけど今の気分的に観たくはなく時間も長いし、それなりに興味あったのはレイトン教授と永遠の歌姫カールじいさんの空飛ぶ家かの二択ぐらいに。まぁ、レイトン教授も面白そうではあったけど、カールじいさんの方が冒険もののストーリーと言うことで今の気分で観るのには一番いいかなと思ってこれに。まぁ、字幕版ではなく日本語訳版。アニメ仕様だから字幕だと見にくいだろうし、訳の方しかなかったような気が。
TOHOシネマズ梅田で17時半開映の回を購入。今回は一番上の階にある部屋でそんなに広くはなかったが結構混んでた。まぁ、世間的には元旦ってのはあるけど、会社や学校はほとんど休みな分平日のファーストデーよりは行く人が多いんだろうけど。


内容は簡単に言うとコメディ系のゆったりと観れるような落ち着いた感じのもの。まぁ、実写ではなくアニメ仕様のものではあるが、アメリカで製作されたものであるため普段よく見るアニメのように絵で描かれたようなのではなく、三等身くらいの人形みたいな人物と比較的実物に近い物で構成されていた。まぁ、日本はアニメの技術がかなり高いようではあるけど、リアルに近い感じがするのはこっちかな。
始まって最初のうちは言葉もなく、雲が色んな物を作りだして鳥を弄ぶようなシーンが流れて意味が分からなかった。そのうちに地上のシーンになり、主人公のカール・フレドクリセンの子供時代から始まる。冒険家のチャールズ・ハンツがパラダイスの滝の怪物である怪鳥を捕まえると宣言し南アメリカに発ったことにカールは憧れ、同じ憧れを持つエリーと出会い結ばれる。エリーは冒険クラブを作って自分もパラダイスの滝に行くことを目標にしていたが、病で没してしまい「わたしの冒険ブック」をカールに託した。


ここまではあっという間の流れでカールは老人になった。エリーと出会った家を住まいにしていたが、立ち退きを迫られてしまい、カール自身は老人ホームへ入ることを要請されてしまう。愛着のある家から離れたくなく、エリーとの約束を果たすことを諦めたくないカールは家の屋根に風船を山ほどつけて家ごと旅に出てしまう。
家は飛んだ。カールはパラダイスの滝を目指して冒険をすることになる。そんな時好奇心旺盛な少年のラッセルが家に潜んでいた。老人の世話をする任務を遂行するためカールに付きまとっていたのだが、カールが旅立ちする際に家に紛れ込んでいたのだ。


カール達は嵐に遭いとあるジャングルに辿り着いた。風船の数もかなり減ってしまったためここからは歩いて家を引っ張ってパラダイスの滝を目指すことになった。
道中で好奇心旺盛なラッセルはジャングルで出会った鳥の"ケヴィン"や、犬語翻訳機とやらをつけて言葉を話せる犬の"ダグ"と友達になり仲間として引き連れていくこととなる。ところがその後、道を進むと敵の犬語翻訳機をつけた集団に囲まれてしまう。囚われ者となってしまったカール達が連れて行かれたのは何と憧れの冒険家チャールズ・マンツの住処だったのだ。このマンツが翻訳機を作る天才だった。
憧れの先人に思わぬ形で遭遇したカールは喜んで晩餐会に呼ばれることになったが、マンツが怪鳥を狙っていることを知らないラッセルはケビンのことを話してしまう。


パラダイスの滝を目指す同士だと思っていたのが、カールが怪鳥を捕まえる手柄を横取りする泥棒だと思ったマンツは目の色を変えてカールに牙をむく。襲われたカールは何とかマンツの住処から逃げ出したが、先回りされ大切な家に火が放たれてしまった。更にはケビンが捕まってしまった。しかし、パラダイスの滝に行くことだけに懸けているカールにとってそんなことにはかまっていられず、火を消して何もなかったように先を急いだ。風船が全て割れてしまうと家は動かせなくなるからそれまでにパラダイスの滝に辿り着かなければならなかったのだ。
そんなハプニングもあったがカールは無事パラダイスの滝に辿り着くことができた。念願の目的地に着いたカールは家を地面に降ろし、果たせなかったエリーの「わたしの冒険ブック」を溜め息をつきながら開けた。すると空白だと思っていたその本にはカールとの幸せな生活の写真が貼られていた。エリーは夢を果たすことができなかったが、カールと一緒に過ごす日々に満足を感じていたようである。


カールは家の外に出た。するとラッセルがケヴィンを助けるために一人で風船にぶら下がって飛んで行くのを目撃する。エリーとの約束を果たすことを頑固に固執していたカールであったが、「わたしの冒険ブック」を見て気持ちが変わったのか家から余分なものを出して残りの風船で家が飛べるようにしてラッセルを追いかけることになる。今までは自分の目的を達成することしか頭になかったカールが、この時初めて仲間を救う感情を抱いたのだ。
ラッセルはあっさりとマンツに捕まってしまった。しかし、カールはケヴィンを助けるためにマンツと戦うことを決意し、ラッセルとダグと共に協力しマンツをやっつけた。カールじいさんの家は雲の下彼方に落ちていってしまったが、カールは惜しまなかった。友情と言う一番大切なものに気付いたのだ。
後日、カールはラッセルに老人の世話をしたことを認めるためのバッチを自らラッセルの通う学校に出向いて付けてやった。それでめでたしめでたし。


内容はこんな感じ。やっぱり深刻なことを考えたくない時にはコメディ要素があってこういうのは丁度いいなと。
まぁ、感想としてはユニークで面白かった。日本で制作された映画とはまた一味違う魅力もあったし。また、単純にちょっと吹き出してしまうようなシーンもあって、例えばラッセルがGPSを持ってるから何処にいるか分かるんだと自慢して飛び跳ねてたら窓から放り投げてしまって、あっなくなったみたいなのとか。やっぱり楽しいことに笑うこともストレス発散になるし、何でもないような単純なことに笑うと気が楽になるしな。
後は冒険ものの物語だけあって未知への挑戦が新たな展開に対して興味をそそる内容だった。最後にはカールは私利私欲を捨てて仲間を助けることに奮闘するところも良かったし。でも一番受けたのはカールとマンツの老人対決の時にお互いがボキボキと腰を痛めてうっ!となってるところだったかな。老人を嘲笑してるようにはなるけどあれは何か面白かった。


まぁ、映画館で吹き替えの映画を観るのは初めてだったけど、楽しい映画だったし、映画を観てる間だけは今抱えてる不安とか新しい年がどうのってことも忘れられて満足な時間が過ごせたと思う。