駅弁甲子園


ちょっと前ぐらいにテレビを見ていたらデパートで定期的に行われている全国の駅弁大会みたいなものを取り上げた番組が放送されていた。それは東京の京王百貨店だったか何処かで開催されていたものらしいけど、近所では梅田の阪神百貨店などでも決められた期間の間に全国各地の主にJRの駅で販売されている駅弁を集めてきてそれを目玉に客寄せをすることがちらほらと。まぁ、個人的には食べ物にはそれ程の強い関心はないため、ご当地の駅弁と言っても新潟の"しあわせの絵手紙弁当"を帰りに買ったぐらいだけど、それぞれの駅に名物駅弁が数多くあって、その地域で採れる食材を使ったりデザインや仕様に拘ったものがあって見るだけでも結構楽しいところも。


その駅弁をデパートの駅弁大会で売ってくれることのメリットはやっぱりでっかいどうや九州など遠方でなかなか訪れる機会のない地域の駅弁を味わえる点。逆に駅弁を食べるのは鉄道の長旅をする時であることが多いため案外近くの有名な駅弁を知らないこともあるが、駅弁の魅力はローカル線にありって側面もあるし。一つの魅力は普段口にすることがない駅弁を期間限定で身近に手に入れられる点で、もう一つの魅力としては鉄道の旅が好きな者にとっては家で駅弁を食べながら旅をしている感覚に浸れる点かな。この駅弁こそが鉄道の旅の味わいを醸し出していて、新幹線であったり飛行機や車の旅にはない良さを感じられるのでもあるし。鉄道好きにしか理解できないロマンってのかな。(なにゅ)


だけど、その番組を見ているとデパートに誘致されている駅弁大会もゲストの方は勝ち負けを賭けた必死の勝負が繰り広げられているようで。まさに甲子園と呼ばれているだけあって、各地域から出張してきた駅弁販売に従事する販売員が売り上げで1位になって優勝することをそれぞれ目標にしていて、一日の営業が終了した後には正確な売り上げ個数が上がってきて順位が振るわなければ出直ししなければならないようなシビアな場。営業中も行列ができる店と閑古鳥が鳴いてる店で一目で分かるような大きな違いがあったり。そのためそれぞれ独自の方法で客を惹きつけるアピールを試みてるようだけど、我々が楽しく買い物をしてる中でも出店側は生き残りを賭けた戦いをしてるんだなと。華やかな舞台の裏は大変なもんだわ。